こんな時だから、僕はパソコンに向かって文字を打ってみた。 こんな夜中だから、頭をシェイクして脳みそを鈍く回してみた。 耳やら鼻やら、眠気と言葉が落ちてきた。大抵はひび割れた出来損ないが、掌の上で踊って互いに手を取って見せた。 そうした優美な刹…
僕は、あの時の僕とは一味違う。それは、単に時が経ったから。 時間さえ過ぎれば、人は容易に変化する。 それでも、過去の自分より今の自分が優れてると、言うことはできない。 大抵人は、どれだけ自分が成長しているのかを自覚するために過去の自分を否定し…
散らかった部屋で、コーヒーを飲んだ。市販のドリップコーヒー、といえど、悪くない味だと思う。 もう少し手間をかけて淹れたいというのは正直、僕にとっての理想であって、現実との間には、決して無視できぬ乖離がある。 理想的な自分像と、優雅な暮らしと…
僕というかけがえのない一人。